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「させていただく」の正しい使い方、知っていますか?

投稿日: 2024年04月11日

新年度が始まり、新入職員・社員が自分のチームに入ってきた、という方も多いのではないでしょうか?一般的に新入職員・社員に対しては新入職員・社員研修がおこなわれます。その中で行われることの多い研修と言えば、言葉遣いやビジネスマナーに関するプログラムです。そこで今回は、敬語の正しい使い方について取り上げてみたいと思います。
 

簡単なようで難しい「させていただく」の使い方

敬語の中でも、間違った使い方がされやすいものの一つに「~させていただく」という言葉があります。自分の立場を下に見せようと多用している人がいますが、使い過ぎはかえって相手を不快にさせることがあります。では、具体的にどんな使い方が間違っているでしょうか。
ここで、簡単な問題を出してみましょう。次の中で誤ってる使い方はどれだと思いますか?
 
a.親友のパーティでスピーチを頼まれて、「私も一言、ご挨拶させていただきます」
b.発表会の冒頭で、「それでは、発表させていただきます」
c.寄付金を募っている団体に、「少額ですが、送金させていただきました」
 
答えはcでした。寄付金の送金は自由意志で行うものです。相手の許可を得て行うものではありません。「少額ですが、送金いたしました」で十分にへりくだった表現です。「いたす」という丁重語(謙譲語2)と、「ます」という丁寧語が入っていますからです。エラソーな言い方に聞こえることを避けるために、低姿勢な“させていただく”を使う人が多いですが、「送金いたしました」で十分に相手を立てた低姿勢ないい方になっています。
ちなみに、aの場合、仲の良い友人のパーティですから、当然何か自分もあいさつをしなくてはと思っていたところに、たとえば、司会者から「スピーチをお願いします」と頼まれて、それを受ける形で「私も一言、ご挨拶させていただきます」となりますから、スピーチをすることは自分にとって恩恵となります。また、その場のゲストたちも、「あの人ならスピーチして当然」と認めているという条件も満たしています。また、bについては、事前に主催者からぜひにと頼まれて重要な研究発表をする場合なら、「それでは、発表いたします」が正解です。
設問のbの状況は、たとえば取引先の企業で、自社の新製品について発表をするチャンスを与えられた場合などの時には、「相手方の許可」と、発表によって自社の新製品の認知度が上がったり、場合によっては新規ビジネスにつながるという恩恵の可能性がありますから、「~させていただきます」がぴったりの状況になるわけです。
 

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「させていただく」の正しい使い方

さて、『敬語の指針』(2007年)では、「~させていただく」といった敬語の形式には基本的には、自分側が行うことを、ア)相手側または第三者の許可を得て行い、イ)そのことで恩恵を受けるという事実や気持ちのある場合に使われること、また、ア)イ)の条件をどの程度満たすかによって適切な場合とそうでない場合とがあると言っています。そして、次のような5つのケースがあげられています。
 
1.相手が所有している本をコピーするため、許可を求めるときの表現
 「コピーをとらせていただけますか。」
2.研究発表会などにおける冒頭の表現
 「それでは、発表させていただきます。」
3.店の休業を張り紙などで告知するときの表現
 「本日、休業させていただきます。」
4.結婚式における祝辞の表現
 「私は、新郎と3年間、同じくクラスで勉強させていただいた者です。」
5.自己紹介の表現
 「私は、00高校を卒業させていただきました。」
 
そして、1.は問題なし、2.と3.は、ア)許可を満たしていれば適切、4.については、ア)イ)の両方を満たしていなければ不適切、ただし、結婚式で新郎・新婦を最大限に立てる場という主旨から、こうした表現を許容する考え方もある、5.については基本的には不適切だけれど、卒業するのが困難だったのを先生方の格別な配慮によって何とか卒業できた、といった特別な状況であれば必ずしも不適切とは言えない、と評しています。さらには、ア)イ)の条件が客観的に満たされていなくても、本人が満たしているかのように見立てているので、「~させていただく」がよく使われるようになっているという解釈も示しています。ですから、文化庁は「~させていただく」といういい方を、基本的には認めていこうという寛容な姿勢なのかと思います。これに対して伝統的な用法にこだわる人たちは、「不快だ、敬語の乱れだ!」といった感覚や考えを持たれていて、その多用を「~させていただく症候群=(象徴的な意味で)病気」とさえ名づけているわけです。さて、あなたはどちらの感覚でしょうか?
 
<執筆者プロフィール>
井上 愛子(いのうえ・あいこ)
保健師・助産師・看護師・保育士。株式会社Mocosuku社員、産業保健(働く人の健康管理)のベテラン

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