デイサービスの看護師求人/病院・施設情報

デイサービスとは

デイサービスは、在宅で療養している方を対象とした介護保険サービスの一つです。通常、常勤の管理者1名、相談員1名、看護師1名、理学療法士1名（看護師でも可）、そして介護士数名という構成が標準的なデイサービス施設です。高齢者の生活支援や孤立の解消を図ることはもとより、家族など介護者の負担軽減もこの制度の目的です。

デイサービスでは、施設に通って入浴や食事介助など、身の回りの世話を基本とした生活支援を受けることができます。リハビリテーションやレクリエーションなどが受けられる施設もあります。

65歳以上で要支援１～2、要介護1～5の人、あるいは40歳以上～64歳までの特定疾病の方が利用できます。

ちなみに、似たような言葉に「デイケア」がありますが、少し意味が違います。デイケアは医師の指導のもと、理学療法士・作業療法士・言語療法士などがチームとなり、身体機能の維持や回復、認知機能の改善、日常生活の回復を目指して行うサービスです。

デイサービスにおける看護師の仕事内容

ほとんどが要介護度の低い利用者なので、スタッフもあまり多くを必要としません。冒頭で述べたとおり、基本的には医師がいない施設ですから、医療的な判断は看護師に委ねられるケースが多いでしょう。

デイサービスにおける看護師のメイン業務は利用者の健康管理です。たとえば、10～30人くらいの利用者のバイタルサインを測定し、入浴可能かどうかを決定するといった業務が挙げられます。

利用者によっては、血糖値測定・インシュリン注射、軟膏塗布、点眼、服薬、なかには浣腸や摘便などもあります。爪切り、傷の処置なども含まれるでしょう。これらの処置は、一般病棟での勤務経験を持っていれば問題なく行えると思います。

また、デイサービスやデイケアでは、介護士や理学療法士、作業療法士も働いています。ですから、看護師としての業務以外の手伝いも求められます。

看護師の働き方

それでは、デイサービスで働く看護師の仕事には、どのような特徴があるでしょうか。

〇 メリット

・ほとんどの利用者は高齢者なので、高齢者との触れ合いが好きな人には向いています。

・複雑な医療処置はないため、病院以外の勤務を希望する人には向いています。

・日勤で残業などもほとんどありませんので、仕事と家庭の両立を重視する人には向いています。

・パートタイムなどの求人も多いです。

・看護師の勤務経験を持っていれば、ブランク明けでも復帰しやすい職場です。

〇 デメリット

・他に相談できる医療職がいない施設が多いので、不安を感じるかもしれません。

・医師が不在なので、突発的な事態が発生した際は判断を求められます。

・介護職と同じような補佐業務を求められることが多いです。

・病院勤務と比較すると夜勤などがないため、給与は下がるでしょう。

・高齢者から理不尽なことで怒鳴られるなど、必ずしも気分の良い接し方の人ばかりではありません。

・コミュニケーション能力を必要とします。

デイサービスで働く際の留意点

前述のとおり、医療機関以外の職場を探している人には向いていると思います。デイサービスは治療の場ではないので、ほとんど医療処置はありません。利用者とじっくりコミュニケーションをとって生活支援ができます。それだけに、日々の日常会話はとても大切です。

なかには水銀血圧計を使用している施設もありますので、基本的な血圧測定はできるようにしておきましょう。

＜執筆者プロフィール＞

南部 洋子（なんぶ・ようこ）

助産師・看護師・タッチケア公認講師・株式会社 とらうべ 社長。国立大学病院産婦人科での経験後、とらうべ社を設立。タッチケアシニアトレーナー

＜監修者プロフィール＞

株式会社 とらうべ

医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供