衣替えとクリーニングについて
投稿日: 2022年10月31日
10月は衣替えの時期。今年は10月に入っても暑い日が多かったので、夏物をクリーニングに出したりするのはむしろこれから、というの人もいるでしょう。重い腰がなかなか上がらない、という人のために、衣替えとクリーニングについてお話していきましょう。
クリーニングは必要?
最近は、ファッションが多様化していることもあって、衣替えをしない人も少なくありませんが、それでも定期的に衣服の状態を点検したり、クリーニングに出したりすることは、衣服を長持ちさせるために重要です。中でも、自宅で洗濯できない衣服は、とくにクリーニングに出すことが大切。一見、汚れが付いていないように見えても、汗やほこりなどが付着しています。クリーニングに出さずにそのままタンスやクローゼットに片付けておくと、時間が経ってから変色したり、カビが生えてしまい、着られなくなってしまいます。とくに、夏物は肌に直接触れるものが多いので、垢や皮脂などが付着しやすいといわれています。これらが衣服に残っていると、酸化して、黄ばみや変色、虫食い、カビなどの原因になります。ですから、一度でも着用した服は、クリーニングに出すことをおすすめします。
こんな衣類はカビに注意!
とくに、次の衣類はカビが生えやすいといわれていますので、注意しましょう。
革製のもの
カビの中でも「カワキコウジカビ」は、革製の衣類に繁殖しやすく、革の中にまで入り込みます。いったんカビが生えると、除去することが難しいので、とくに注意が必要です。
礼服
冠婚葬祭など、着る機会が限定されていることから、クローゼットの奥にしまわれがちな礼服。その分、カビも生えやすくなります。いざというときに、カビが生えて着られない、なんてことにならないように、使用後は必ずクリーニングに出すようにし、定期的に陰干しもしましょう。
子ども用の服
小さくてかわいい子ども服。記念に取っておこうという人も多いですが、洗濯をしていても、よだれや食べこぼしが落としきれずに、残ったままになってしまうことがあり、カビが発生する原因になります。長期間、保管する場合は、クリーニングに出すほうが安心でしょう。
和服
礼服と同じく、着る機会の少ない和服。中でも絹製の着物は、残っていた少しの汗が原因となって、黄ばみや色の変化が起きやすいといわれています。
このように、種類によってカビが生えやすいものがあります。衣替えを億劫に感じる人も多いでしょうが、お気に入りの服を長持ちさせるためにも、ぜひ寒くなる前に行ってくださいね。
そして、クリーニングから戻ってきたら、カバーを外して保管することもお忘れなく。保管時にカバーをかけておくと、湿気がこもってカビの原因になるからです。また、押し入れにはすのこを敷いたり、タンスやクローゼットを定期的に開けたりして、換気をよくしておきましょう。
<執筆者プロフィール>
吉村 佑奈(よしむら ゆうな)
保健師・看護師。株式会社Mocosuku社員。某病院での看護業務を経て、現在は産業保健(働く人の健康管理)を担当