15年以上の実績、看護師の転職ならカンゴワークス

HOME > 看護師働き方研究所 > 看護師のいろいろなお仕事 > 看護職の役割:正看護師、准看護師、保健師、助産師の違い

看護職の役割:正看護師、准看護師、保健師、助産師の違い

投稿日: 2024年02月27日

 
 
医療現場における看護職の資格は正看護師、准看護師、保健師、そして助産師の大きく4種類にわけられます。これら各々の職種はそれぞれ異なる資格と専門性を持ち合わせており、患者や地域社会へのケア方法も大きく異なります。本稿ではこれら4つの職種がどういった役割を担っているか詳しく解説しましょう。それぞれがどんな業務を行い、どんな知識や技術を必要とするか理解することで、自身のキャリアパス設定や日々の業務に対する理解が深まることでしょう。
 
 

正看護師の役割

 
正看護師は、医療チームの中心的な存在であり、高度な知識と技術を持つことが求められます。その役割は多岐にわたり、患者の診断から治療まで幅広く関与します。
 

患者の診断と治療

 
正看護師は、医師から指示を受けて患者の診断や治療に関与します。具体的には、患者の健康状態を評価し、必要な処置を行ったり薬物管理をしたりします。また、手術や治療法への同意書作成も担当することがあります。
 
 
これら全てが重要な業務である中で特に重視されるスキルが「観察力」です。細かい変化も見逃さず把握し、「今」何が必要か判断する能力が求められます。
 

チームとの連携

 
医療現場では多職種間連携が重要視されています。正看護師もまたその一員として、医師や他の医療スタッフと連携し、チームで患者のケアを行います。
 
 
具体的には、患者の状態や治療経過を共有し、全員が同じ情報を持つことで最善のケアを提供します。また、必要に応じて専門家へ相談したり意見交換したりすることもあります。
 

教育と指導

 
正看護師は教育者でもあります。まず第一に、患者やその家族に対して病状や治療法など必要な情報を提供します。これは「パティエント・エデュケーション」と呼ばれる活動であり、自己管理能力向上や生活改善につながります。
 
 
また正看護師は後進の育成も担当します。新人看護師や学生へ知識・技術・倫理観等を伝える役割も果たすため、「教育」は非常に重要な業務です。
 
 
以上が正看護師の主な役割ですが、それら全てが高度な知識と技術を必要とします。次の章では、正看護師の補助的な役割を担う准看護師について詳しく見ていきましょう。
 
 

准看護師の役割

 
准看護師は、医療チームの一員として、患者さんの基本的なケアを担当します。その具体的な業務内容について詳しく見ていきましょう。
 

患者の身体的なケア

 
准看護師が最も重要な役割として果たすのが、患者さんへの直接的なケアです。これには、入浴や排せつの介助から食事提供まで、日常生活動作(ADL)を支援することが含まれます。また、バイタルサイン(体温・脈拍・呼吸数・血圧)を定期的にモニタリングし、異常があれば速やかに医師や正看護師へ報告します。
 

環境の整備

 
次に大切な役割は、「環境整備」です。これは物理的環境だけでなく心地よさや安全性も含みます。具体的には清掃業務から始めて必要器具や薬品等準備も行います。例えば、病室やベッドの清潔さを保つことで、感染症のリスクを低減します。また、必要な器具や薬品が適切に準備されていることで、医師や正看護師が迅速かつ安全に治療を行うことが可能になります。
 
 

保健師の役割

 
保健師は、地域の健康づくりや予防医療に深く関わる職業です。その主な役割は、地域住民への健康情報の提供や相談支援を行うことであり、これらを通じて地域全体の健康促進に寄与します。
 

健康相談

 
保健師が担当する一つ目の重要な業務が、地域住民からの各種健康相談への対応です。生活習慣病や感染症など、さまざまな問題について適切なアドバイスや情報提供を行います。また、生活習慣改善や予防接種等に関する啓発活動も積極的に行い、個々人だけでなくコミュニティ全体としてもより良い生活を送れるよう支援します。
 

健康教育

 
次に保健師が果たす大きな役割は、「教育」です。具体的には、地域の学校や企業などで健康教育の講座やイベントを実施します。食事や運動、ストレス管理など、健康に関する知識や技術を住民に伝えることで、自己管理能力を向上させることが目指されます。
 

保健管理

 
最後に挙げられる保健師の役割は、「保健活動の計画・実施」です。これは地域全体の視点から見た時に特に重要な業務であり、具体的には地域の健康調査や予防接種等の管理が含まれます。また疾病の早期発見や感染症対策も担当し、住民一人ひとりだけでなくコミュニティ全体としても安心して生活できるよう支援します。
 

産業保健

 
保健師の中には、地域ではなく、働く人の健康を守るために企業で働いている者もいます。彼らの役割は多岐にわたり、職場環境の改善、健康管理プログラムの開発と実施、従業員の健康相談への対応、疾病予防活動、職場での健康教育、職業病の予防と管理などが含まれます。産業保健師は、従業員の健康を守るだけでなく、健康な職場環境の構築を通じて、企業の生産性向上にも貢献します。従業員の健康管理と職場の安全確保を目指し、企業と従業員双方の利益を支える重要な役割を担っています。
 
 

助産師の役割

 
看護職の中でも助産師は特に妊娠・出産・産後のケアを専門とし、母子の健康をサポートする重要な役割を担っています。
 

妊娠期のケア

 
助産師が果たす大きな役割の一つは、妊娠期間中の女性の健康管理です。これには、定期的な健診や血圧測定、体重管理などが含まれます。また、潜在的な問題やトラブルを早期に発見し対応することも大切です。例えば、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病等のリスクを把握し予防策を講じることであったりします。また、「マタニティーブルー」等心理的ストレスも見逃さず対応することで安心した母体作りに貢献します。さらに、妊婦教室の開催や出産準備のアドバイスなどを通じて、安心・安全な妊娠生活をサポートします。
 

出産のサポート

 
助産師は分娩室での分娩サポートも行います。これは、分娩が始まった時から赤ちゃんが無事に生まれるまでの過程全体を見守ります。具体的には、陣痛の進行状況や胎児の心拍数などをモニタリングし、必要に応じて医師と連携して対応します。また、母親が感じる不安や痛みを和らげるためのケアも提供し、可能な限り穏やかな出産経験とすることを目指します。
 

産後のケア

 
助産師が果たす役割は、「母子共同ケア」です。これは新生児とその母親双方へ対する直後から数日間(場合によっては数週間)にわたるケアを指します。具体的には、新生児の体温管理や授乳支援、母親の産後の体調管理などが含まれます。また、母親が自身と赤ちゃんの健康状態を理解し自己管理できるよう教育することも重要な役割です。
 
 
以上が助産師の主な役割です。妊娠から出産、そして産後まで女性とその家族を全面的にサポートし、新たな命が安心して迎えられるよう尽力します。これら一連の業務は看護職全般に共通する「人々の健康を守り支える」という基本的使命を具現化したものであります。
 
 

今すぐじゃなくても大丈夫。
新しい職場の情報はコチラから

おわりに

 
 
本記事では正看護師、准看護師、保健師、助産師という異なる役割が持つ特性とその重要性について解説しました。それぞれの職種が担う役割は患者や地域社会の健康維持・向上に不可欠であり、一方でその専門性と責任範囲は異なります。これらの違いを理解することは、適切なケア提供やチームワークの促進に繋がります。
 
 
こちらの記事も参考にしてみてください。

「看護師」とはどういう仕事なのか

この記事をシェアしよう

看護師求人・施設を検索する

病院・施設名で探す

あなたの転職を後押しする
カンゴワークス・パートナーを
無料で利用しましょう

看護師求人の特徴

  1. 看護師を必要としている施設は日本全国で38万以上あります。
  2. 求人に関わる情報の多くは非公開です。

看護師転職のポイント

あなた一人の力で数多くの病院・施設を調べ、非公開情報を入手し、自分にあった職場を見つけるということは難しいと思いませんか?さらに、希望する病院・施設と給与や勤務条件などまで調べるとなると…。
そこで、多数の病院・施設の情報を持ち、色んなアドバイスがもらえるカンゴワークスパートナーサービス(無料会員サービス)を上手に活用することをオススメします。

カンゴワークスパートナーサービス(無料)がお役に立つ理由

  1. カンゴワークスと提携する各パートナーが、あなたの転職を後押し。さまざまな転職ニーズに対応可能。
  2. 15年以上の運営を通し、求人情報は豊富に蓄積
  3. 転職理由解決割合 93.8%
  4. 希望給与額に対する転職後給与 110.6%
  5. 希望通勤時間に対する転職後通勤時間 12.6%減

カンゴワークス 2015年1月〜2018年4月末までの転職成功者のデータから

医療・介護グループ特集