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【2024年版】看護師年収の決め手とは。 年代、経験などによる違いは?

投稿日: 2019年01月23日
最終更新日: 2024年02月20日

看護師年収の決め手とは。 年代、経験などによる違いは?

 
執筆:赤尾 治子(看護師・認知症ライフパートナー3級)
医療監修:株式会社Mocosuku
 
 
看護師の年収は他の職種よりも高めといわれています。
 
ただ、それには夜勤手当や残業代などが含まれているため、各種手当の額によって違いが出てきます。
 
そこでここでは、看護師の年収にはどのような要素が関係して決まるのか、ご紹介していきましょう。
 

 

看護師の年収が決まる要素

 
看護師の年収には大きく分けて、次のような要素が関わります。
 
(1)資格・学歴
 
准看護師より看護師、看護学校卒業よりも看護大学卒業者のほうが年収は高くなります。
 
 
(2)経験年数
 
経験年数が増すごとに、40~50代くらいまでは昇給があります。
 
 
(3)勤務先
 
病院の規模や運営母体によって年収に差が生じます。
 
 
(4)手当
 
地域手当、寒冷地手当、住宅手当、診療科手当、夜勤手当、役職手当などがあります。
 
それでは具体的にどのような差なのか、各要素についてご説明します。
 
 

資格・学歴

 
基本的な資格としては、看護師と准看護師の二つです。
また、必ずしも年収アップにつながるとは言えませんが、認定看護師資格や専門看護師資格もあります。
 
看護師は、高校を卒業後看護学校は3年間、看護大学は4年間通って看護師国家試験の受験資格を得ます。
そして、国家試験に受かれば看護師の資格を取得できます。
 
准看護師は、中学または高校を卒業後、都道府県知事が指定した看護学校で2年間学び、都道府県知事の行う試験を受けて合格すれば資格を取れます。
また、准看護師から看護師になるためには2年間の進学コースがあります。
 
ちなみに、看護大学では、看護師のほかに保健師や助産師の資格も取得できます。
 
保健師は、単位を取って国家試験に受かれば資格取得が可能です。
助産師は、看護師資格を保持して、さらに1~2年間養成学校へ通って国家試験を受けて取得することができます。
 
 

看護師と准看護師の年収の比較

病院の規模別に、看護師と准看護師の平均年齢、平均勤続年数、年収を見ていきます。
 
 
●企業(医療機関等)規模1000人以上
 

免許種類 平均年齢 平均勤続年数 平均年収※
正看護師 36.7歳 9.7年 5,560,100円
准看護師 49.2歳 9.8年 4,308,300円

 
 
●企業(医療機関等)規模100人~999人
 

免許種類 平均年齢 平均勤続年数 平均年収※
正看護師 41.9歳 9.0年 4,504,700円
准看護師 51.3歳 13.0年 4,236,500円

 
 
●企業(医療機関等)規模10人~99人
 

免許種類 平均年齢 平均勤続年数 平均年収※
正看護師 47.2歳 8.1年 4,604,300円
准看護師 51.3歳 11.3年 4,069,600円

 
【出典】e-Stat『令和4年賃金構造基本統計調査/一般労働者/職種』
 
※平均年収は、「きまって支給する現金給与額」×12か月+「年間賞与その他特別給与額」で算出
 
このように、看護師と准看護師では年収にかなりの差があります。
 
ご覧いただいたデータは平均値ですが、同じ年齢で比較するとさらに差があると思われます。
 
基本給の差はそのまま昇給や賞与にも反映されます。
 
 

経験年数

続いて、規模と年齢による年収の比較を見ていきます。
 
 
●企業(医療機関等)規模1000人以上
 

年齢 平均勤続年数 平均年収※
20~24歳 1.6年 4,227,000円
25~29歳 3.9年 5,101,700円
30~34歳 6.8年 5,215,700円
35~39歳 10.6年 5,670,100円
40~44歳 14.1年 6,145,300円
45~49歳 16.4年 6,633,100円
50~54歳 18.3年 6,850,700円
55~59歳 23.9年 7,091,500円
60~64歳 22.9年 5,294,900円
65~69歳 13.0年 4,251,900円
70歳~ 8.3年 4,812,700円

 
 
【出典】e-STA『令和4年賃金構造基本統計調査 / 一般労働者 / 職種』
※平均年収は、「きまって支給する現金給与額」×12か月+「年間賞与その他特別給与額」で算出
 
このように、50代までは昇給があることがわかります。
 
昇給により役職手当がつくことも想定されます。
 
 
 

勤務先

次に、一般病院における、経営母体による看護職員の年収の違いについて見てみましょう。
 
以下データにおける年収は保健師、助産師、看護師、准看護師を含む看護職員の平均です。
 

設置主体 平均税込月額給与総額(円)
324,446
国立 341,930
公立 340,863
日本赤十字 350,417
済生会 339,448
厚生連 331,267
その他公的医療機関 321,632
社会保険関係団体 349,033
公益法人 327,668
私立学校法人 359,667
社会福祉法人 320,753
医療生協 319,108
会社 357,728
その他法人 329,295
個人 320,248

 

 
【参考】日本看護協会「2022年 病院看護・助産実態報告書」
 
国立病院の看護師は2004年3月まで国家公務員でしたが、今は国立病院機構に変わり国家公務員ではなくなりました。
 
しかし、待遇は公務員に準じますので、公立病院とともに年収は高めです。
 
勤務条件も一般と比較すると働きやすく、休暇も保証されています。
 
自衛隊や警察関係の病院、社会保険関連の病院も、私立や個人の病院に比べて年収は高めで働きやすい環境だと言えるでしょう。
 
 

手当

 
看護師の給与にはさまざまな手当が加算されます。
諸手当について、具体的に見ていきましょう。
 
 

地域手当

 
国家公務員の看護職員の地域手当は地域によって違います。
 
なかでも賃金水準が高いのは東京都の特別区で、地域手当が最も多く支給されるのもこの区域の地方公務員です。
 
そのほか大阪府や横浜市、名古屋市、さいたま市、千葉市など、基本的に人口の多い都市部では地域手当がより多く支給されています。
 
 

住宅手当

 
国家公務員の看護職員には住居手当が支給されますが、民間では数万円支給される病院もあります。
 
住宅手当は公務員のほうがむしろ低いかもしれません。
 
 

夜勤手当

 
看護師の年収は夜勤手当がかなりの割合を占めています。
 
夜勤1回あたり1万円くらいが相場などと言われていますが、勤務する病院の規模、地域や急患の多さ、2交代制か3交代制かなどにより相当違います。
 
2交代制は日勤・夜勤、3交代制は日勤・準夜勤・深夜勤のシフトですが、2交代制のほうが夜勤の時間は長いため、当然夜勤手当は高くなります。
 
一方3交代制では、準夜勤より深夜勤のほうが一般的に手当の金額が高くなります。
 
また、正職員の基本給が高めの病院などでは、正職員の夜勤手当の額に比べて、夜勤パートの一回の夜勤手当をかなり高めに設定している場合もあります。
 
夜勤手当は病院によって幅があり、1回数千円から高いところでは3万円以上という額まであります。
 
 

年収アップのための転職は得策か?

 
公務員やそれに準ずる病院では、長期勤務が年収を上げる一番の方法です。
 
確実に昇給しますし、賞与も決まった額がもらえますので年収は増えていきます。
 
ただし、病院勤務では通常の日勤や夜勤のほかに、勉強会や委員会、セミナーなど、ある程度プライベートな時間を犠牲にしなければならない役割も担います。
 
また、管理職になると会議も増え、臨床で患者と接する時間よりシフトの調整や人事、スタッフの教育など、管理業務が主になります。
 
それらを踏まえ、自分の目標や人生設計、心身の健康も考慮しながら選択することが大切ではないでしょうか。
 
そして、どうしても続けられなくなったときは、転職という選択肢が出てくるでしょう。
 
ただし、ある程度経験を積んで転職をする場合、これまでの経歴をどの程度評価してもらえるかにより、年収の額は大きく変わります。
 
また、認定看護師や専門看護師の資格を保持していて、その資格を活かせる職場が見つかれば、強みとしてアピールをして給料アップを図れる可能性もあります。
 
 

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看護師年収の決め手:まとめ

  • 看護師の年収を決める要素には、資格や学歴、経験年数、勤務先、手当などがある
  •  

  • 准看護師より看護師、看護学校卒より看護大学卒業のほうが年収は高い
  •  

  • 経験年数が増えると年収が上がり、40~50代くらいまでは年収アップが期待できる
  •  

  • 経営母体により年収に差があり、公務員は年収も高めで勤務条件もよい病院が多い
  •  

  • 基本給にはいろいろな手当がつくが、なかでも夜勤手当の額は年収に大きく影響する
  •  

  • 都市部では地域手当が高めである
  •  

  • 経験を経てからの転職では、経歴や資格を評価してもらえれば給料アップが期待できる

 
 
<執筆者プロフィール>
赤尾治子(あかお・はるこ)
横浜市大医学部病院に14年間勤務。介護老人保健施設に6年間勤務。その他、お客様相談室特別対応、学校や企業の保健業務、介護施設紹介などの業務を担当した経験あり。
 
<監修者プロフィール>
株式会社 Mocosuku
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
 
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