マスターしたい!太らない食べ方
投稿日: 2022年04月13日
最終更新日: 2022年06月06日
同じものを食べるにも、食べ方によって脂肪に変わりにくければ太ることもありません。そんな食べ方をいくつかご紹介しましょう。
食べる順番
最近よく知られるようになった「食べ順ダイエット」。方法はシンプルで、野菜や海藻、きのこ、大豆製品など、<サブおかず→肉や魚などのメインおかず→ご飯やパンなどの主食や芋類>という順番で食べるというものです。これには血液中の糖質の量を示す血糖値が深く関わっています。食事をすると体内に糖質が吸収されて血糖値が上がります。すると、血液中の糖質を処理するために「インスリン」というホルモンが分泌され、血糖値は元の状態に保たれます。しかし、糖質の吸収が早かったり、一気に多量の糖質が吸収されると血糖値は急上昇し、インスリンも多量に分泌されます。インスリンは血糖値をもとに戻すために、細胞にエネルギーを運ぶ働きをしますが、それが間に合わないと、脂肪として溜め込むという方法で処理をします。ですから、インスリンの分泌が多くなると、それだけ脂肪が作られやすくなるのです。そこで食べ順ダイエットは、血糖値の上昇を緩やかにすることで、インスリンの分泌をできるだけ少なくして脂肪が作られるのを抑えることをめざします。さらに、最近では肉や魚を糖質よりも先に食べることによる効果もわかってきました。
よく噛んで食べる
「1口で30回噛みましょう」と言われます。近年、パンや麺類も立派な主食となり、噛む回数は減少傾向にあります。30回噛んでみると、「アゴが疲れる」「飲み込んでしまい噛んでいられない」人も少なくありません。噛むという行為は顔周りの筋肉を使う運動です。まずは10回プラスで噛んでみる、夕食だけは1口30回噛むことを意識するなどしてみて、よく噛むことに慣れることから始めてみてもいいでしょう。噛むことで満腹中枢を刺激し腹八分でも十分に満足ができるようになります。これがダイエット効果につながります。反対に噛まずに食べてしまうと、満腹と感じたときには食べ過ぎていたということが起こりやすくなります。また、よく噛むことで食材の成分を味覚細胞がしっかり感知するため、薄味でも素材の甘みやうまみを感じることができます。濃い味やこってり味、強い甘みがなくでも美味しく食べることができ、自然と低カロリー・減塩で満足できます。
朝ごはんを食べる
夜は会食だから、あるいは、今日は食べ放題に行くからと「朝は抜こう」という人も少なくありません。1日のうちで総カロリーを調整するのはとても大切です。しかし、朝を抜いてしまうことは逆効果になります。おにぎり1個、牛乳1杯でも摂るようにしましょう。その理由は体内時計にあります。日のうちに代謝が高まる時間と代謝が下がり休息モードになる時間とがあり、それは体内時計によって管理されています。朝ごはんを食べることで体内時計がリセットされて代謝が上がり始めます。つまり、朝ごはんを食べると日中の活動時間に痩せやすい状態を作ることができます。
今回お伝えした食べ方はどれもダイエットにつながります。しかし、当然のことながら、その食べ方をするだけで何を食べてもダイエットできるというわけではありません。バランスの良い食事や、食べ過ぎたときにはその後、数日は調整するなど、食事内容を見直してみることも大切ですよ。
<執筆者プロフィール>
吉村 佑奈(よしむら・ゆうな)
助産師・保健師・看護師。株式会社Mocosuku社員。某病院での看護業務を経て、現在は産業保健(働く人の健康管理)を担当