自由にカスタマイズできる健康診断「人間ドック」について
投稿日: 2022年04月13日
最終更新日: 2022年06月06日
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今回は、だれでも利用できる任意による健康診断の一つ、「人間ドック」についてお話をしましょう。
定期健康診断は義務づけられているのに対して、人間ドックは法律で義務づけられていません。また、健診の項目も定期健康診断では必要な項目が定められていますが、人間ドックは目的に併せて、自分で好きなようにカスタマイズすることができます。
人間ドックでは、生活習慣病に関わる検査項目が中心となる「基本的なドック」と、がん・脳・肺・心臓・女性特有の病気などをしらべる「がんドック」「脳ドック」「肺ドック」「心臓ドック」「レディースドック」など専門的なドックがあります。専門的なドックでは、CT、PET-CT、MRI、エコー検査といった画像検査も行われます。
人間ドックの場合、検査費用や検査にかかる時間は選択するコースによって大きくかわります。CTやMRIなど、専門的なドックを追加した場合10万円以上することもあり、費用負担も増すことになります。
人間ドックでは次のような検査を受けることができます。
<一般的な定期健康診断と共通する項目>
- 身体測定(身長・体重・BMI・腹囲)
- 血圧測定
- 視力検査
- 医師の診察
- 聴力検査
- 胸部レントゲン検査
- 尿たんぱく
- 尿糖
- 血糖検査としてHbA1C、空腹時血糖(HbA1Cは測定せず空腹時血糖の時のみのこともあり)
- 血液検査(白血球・赤血球・Hb・Ht)
- 肝機能検査(AST・ALT・γGTP)
- 脂質代謝検査(LDLコステロール、HDLコレステロール、中性脂肪)
<人間ドックで一般的に追加となる項目>
- 眼底・眼圧検査
- 呼吸機能検査
- 腎機能検査(尿素窒素・クレアチニンの採血)
- 尿潜血
- 尿沈渣
- 血液検査(血小板)
- 肝機能検査(Tbil、LDH、ALP、TP、Alb、A/G比)
- 血清検査(アミラーゼ、CRP,RF,HCV抗体、HBs抗原、HBs抗体、TPHA,VDRL)
- 尿酸
- 腹部超音波(肝臓・胆・膵臓・腎臓)
- 便潜血検査
- 上部消化管検査(内視鏡・上部消化管X線検査)
専門的なドックを加えた場合、CT,MRI、PET‐CT、エコーなどの画像検査が加わり、より細かくガンや病気のリスクをスクリーニングすることができます。
<執筆者プロフィール>
井上 愛子(いのうえ・あいこ)
保健師・助産師・看護師・保育士。株式会社Mocosuku社員、産業保健(働く人の健康管理)のベテラン