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【2024年版】看護師の平均年収は? 自分はどう?

投稿日: 2018年09月03日
最終更新日: 2024年02月20日

看護師の平均年収は?自分はどう?

 
執筆:赤尾 治子(看護師)

 
 
一般的に、看護師は高給と言われています。
 
しかし、実際にはどうなのでしょうか?
 
看護師の年収を考える上では、資格の種類や勤務形態、施設の規模や運営母体、地域などさまざまな要因によって差が出てきます。
 
今日の看護師の仕事はその分野は以前より広がっています。
 
ここでは主な分野に絞り、どういう現状なのかを解説したいと思います。
 

看護職の平均給与

はじめに看護職の平均給与をご紹介します。
 

正看護師

平均月収(手当など含む):351,600円
年間賞与など:862,100円
平均年収(※):5,081,300円
 

准看護師

平均月収(手当など含む):296,200円
年間賞与など:627,300円
平均年収(※):4,181,700円
 

保健師

平均月収(手当など含む):333,800円
年間賞与など:807,200円
平均年収(※):4,812,800円
 

助産師

平均月収(手当など含む):398,700円
年間賞与など:1,057,700円
平均年収(※):5,842,100円
 

参考:
厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査
※平均年収は平均月収×12カ月+年間賞与等で計算。

看護師の平均年収、病院の規模や経験年数で違いはある?

 
次に看護師の経験や病院の規模で平均的な給与がどのくらい異なるのかをまとめてみました。
 
◆新卒看護師(大卒)

病床数 平均税込給与総額(円)
99床以下 267,500
100~199床以下 269,253
200~299床以下 270,810
300~399床以下 278,238
400~499床以下 279,730
500床以下 278,167

 
◆勤続10年(31~32歳)非管理職

病床数 平均税込給与総額(円)
99床以下 311,133
100~199床以下 319,479
200~299床以下 322,252
300~399床以下 336,987
400~499床以下 341,150
500床以下 354,173

 
 
(出典:日本看護協会『2022年 病院看護・助産実態調査』
 
この表から、経験年数は給与水準に大きく影響することが分かります。また、病床数が大きいほうが給与水準は高い傾向があります。
 
 

どこに勤めるかによって平均年収は変わる?

 
働く場所によって、看護師の平均年収・給与は変わってきます。
 
一概に言うことはできませんが、以下に主な施設の特徴を見てみましょう。
 
 

国公立病院

 
以前は、国公立の病院は国家公務員、地方公務員とも同じ待遇だったので、給料も悪くなく、昇給も確実で退職金も年金もよかったです。
 
しかし今は国も地方も財政がひっ迫しており、経営が独立行政法人になっているところも多く、退職金や年金の額は下がっていく傾向にあります。
 
とは言え、独立行政法人になっても勤務体制や昇給については公務員規定に準ずる部分が大きいので、待遇が極端に悪くなることは考えにくいです。
 
基本給や諸手当、賞与などを合わせて年収にすれば、他職種の平均的な額よりも高給といえるかもしれません(※)。
 
労災病院や厚生年金病院など、公的機関に近い運営の病院も同様と考えられます。
 
経験年数や年齢にもよりますが、公務員やそれに準ずる待遇で勤務した経験から言うと、管理者でなくても諸手当込みで年収700~800万円くらいにはなるでしょう。
 
※ 2022年の日本人の平均年収は458万円です(出典:国税庁『令和4年分 民間給与実態統計調査』」)
 
 

私大病院、個人経営のクリニック

 
私大病院や個人経営のクリニックは、経営母体によって勤務体制や給与、手当て、賞与にかなり差があり、一概には言えないです。
 
看護師の業務はハードなので、体調を崩さないためにも年収だけではなく、夜勤体制や教育制度、有休のことなどをしっかり確認しましょう。
 
 

介護施設

 
最近は高齢者施設での求人も増えていますが、夜勤の有無や、どういう状態の高齢者をケアするのかなどにより、勤務条件はさまざまです。
 
血圧や脈拍、体温などのバイタルチェックだけなのか、重症な方の処置があるのかによって給与も変わってきますし、賞与や退職金についても運営母体によっていろいろです。
 
 

一般企業

 
企業に勤務する場合は、その会社の規定に沿った給与になります。
 
ただ、専門職ということで優遇されることもある一方で、退職金や賞与については他の社員とは別扱いで、むしろ低いということもあるようです。
 
 

学校の保健室、医務室、保育園

 
大学の医務室や中学、高校の保健室の勤務では、公立か私立かで違いがあります。公立の学校であれば公務員ですし、私立であれば私学共済になります。
 
教員とは別の給与体系ですが、長く勤務すれば退職金も年金もそれに準じた額をもらえます。
 
ただし、夜勤もないですし、業務内容も他の職場に比べ肉体的には大変ではないため、なかなか空きが出ません。
 
また学校によっては同じ職種の人がなく、1人で勤務している場合も少なくありません。
 
保育園での勤務も運営母体によりますが、公立であれば待遇は公務員と同様なので、給料も昇給も安定しています。
 
退職金や年金は将来的には不透明な部分もありますが、現状は十分な額をもらえます。
 
ただし、保育士は何人かいますが看護師は一人の勤務です。
 
 
看護師は就職先に困ることはないので、よい条件を求めて転職を繰り返す人がいますが、これはむしろ年収アップにつながらないことが多いです。
 
また、仕事のやりがいという面でも、なかなかつながらないかもしれません。
 
 

地域によって平均年収に違いはあるの?

 
一般に首都圏の方が地方より給料が高いと思われがちですが、一概にそうとも言い切れません。
 
どちらかといえば、施設によるようです。
 
しかし、その地域の物価が少なからず影響するので、首都圏に限らず、その地方の都市部、北海道なら札幌、九州なら福岡のほうが他の地域より給与が高い傾向にあるのは間違いないでしょう。
 
ただ、やはり首都圏は病院の数が多いので、それだけ求人の数も多いです。
 
規模や診療科目も多岐にわたっていますので、働き方の選択肢は多いでしょう。
 
 

看護師として年収アップを実現する方法

 
看護師として何年か働いたら、スキルアップする方法として、専門看護師や認定看護師の資格取得が挙げられます。
 
もちろん年収のアツプも見込みるでしょう。
 

専門看護師とは

 
・専門看護師は、水準の高い看護を効率よく行う技術と知識を深め、卓越した看護を実践できると認められた看護師です。「専門看護分野」ごとに日本看護協会が認定しています。
 
・患者や家族に起きている問題を総合的に捉えて判断する力と、広い視野を持ってその分野の専門性を発揮しながら、6つある専門看護師の役割「実践・相談・調整・倫理調整・教育・研究」を果たし、施設全体や地域の看護の質の向上に努めます。
(日本看護協会のリーフレットより)
 
2024年2月現在、専門看護分野としては、以下の14分野があります。
 

  • がん看護
  • 精神看護
  • 地域看護
  • 老人看護
  • 小児看護
  • 母性看護
  • 慢性疾患看護
  • 急性・重症患者看護
  • 感染症看護
  • 家族支援
  • 在宅看護
  • 遺伝看護
  • 災害看護
  • 放射線看護

 
 

認定看護師とは

 
・認定看護師は、高度化し専門分化が進む医療の現場において、水準の高い看護を実践できると認められた看護師です。「認定看護分野」ごとに日本看護協会が認定することとなっています。
 
・患者、家族によりよい看護を提供できるよう、認定看護分野ごとの専門性を発揮しながら認定看護師の 3つの役割「実践・指導・相談」を果たして、看護の質の向上に努めています。
(日本看護協会のリーフレットより)
 
 
認定看護分野は今後、統合される予定で、以下の分野があります。
※新たな認定19分野(カッコ内は現行名称)
 

  • クリティカルケア(救急看護、集中ケア)
  • 緩和ケア(緩和ケア、がん性疼痛看護)
  • がん薬物療法看護(がん化学療法看護)
  • 在宅ケア(訪問看護)
  • 生殖看護(不妊症看護)
  • 透析看護(腎不全看護)
  • 摂食嚥下障害看護(摂食・嚥下障害看護)
  • 小児プライマリケア(小児救急看護)
  • 脳卒中看護(脳卒中リハビリテーション看護)
  • 呼吸器疾患看護(慢性呼吸器疾患看護)
  • 心不全看護(慢性心不全看護)
  • 皮膚・排泄ケア
  • 感染管理
  • 糖尿病看護
  • 新生児集中ケア
  • 手術看護
  • 乳がん看護
  • 認知症看護
  • がん放射線療法看護

 
 
また、専門看護師や認定看護師のような資格を取らなくても、手術室やICU、CCU、救命救急、人工透析など、看護師の知識やスキルとして何かに特化したエキスパートになるのも、年収をアップさせる方法のひとつです。
 
転職の際には、その分野に精通している即戦力としての業務経験が認められ、基本給や手当に加算されることがあるでしょう。

 
 

年収も大切だけど、働きがいは?

 
長く働いて、看護師として充実した日々を送るためには、自分の適正(向いていること)や、どういう看護を実践したいのかというような、人生観とも共通する課題を考えていく必要があります。

 
医療の知識は覚えなければならないことが多岐にわたってありますが、准看護師と正看護師とでは教育内容にも違いがあります。
 
さまざまな医学的知識をもとに、実際の現場でそれぞれの看護を学び、それをベースに自分の看護を考えていくには、最初の教育が左右するところも大きいでしょう。
 
例えば、准看護師の教育期間は2年なので、基本となる解剖学や生理学と、内科、外科、整形外科、産婦人科、小児科、耳鼻科、眼科など多岐にわたる医学的な知識とともに看護学も学んで資格試験に臨むことになります。
 
しかし、看護師としての軸が定まらないまま、言われた業務をこなしているだけでは、すぐに仕事に飽きてしまいませんか?
 
夜勤などがあり重症の患者さんを相手にすることも多く、肉体的にも精神的にも厳しい職場なので、燃え尽きてしまうことも考えられます。
 
一方、正看護師の教育では「看護とは何か」「自分の看護観」というような看護の本質を学ぶ講義が必ずあります。
 
ただし、学校で学ぶことは最低限のことまで。
 
実際に臨床で患者さんと接する中で経験を重ねながら勉強を続け、自分の生き方も徐々にはっきりしていくのではないかと思います。
 
 
若くて体力があるうちに、臨床でいろいろな科や場を経験し、自分に合う分野や環境を見つけることもよいでしょう。
 
ある程度臨床経験をしたら、病院から離れて企業や行政などで働くのもよいでしょう。
 
年収と同時に、働きがいについても、考えてみるのもいいですね。

 
 

看護師は景気に左右されない資格

 
看護師の年収は景気に影響されることは少ないです。
 
バブル経済の恩恵にあずかることもない代わりに、リーマンショックなどで世界経済が落ち込んだときも、就職先がないとか給料が極端に下がる心配はありません。
 
また、身体さえ丈夫ならば高齢になっても働くところは必ずあります。
 
これから高齢化を迎え、看護師の需要は増すばかりです。
 
 

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看護師の平均収入:まとめ

 

     

  • 経験年数や病院の規模で年収に差がある
     

  • 専門看護師、認定看護師などの資格で年収アップできる
     

  • 誇りをもって長く続けるために、年収だけでなく、やりがいも重要
     

  • 看護師の資格を持っていれば、不況にも左右されにくい

 
 

<執筆者プロフィール>
赤尾 治子(あかお・はるこ)
横浜市大医学部病院で14年間、介護老人保健施設で6年間の勤務を経て、株式会社とらうべ入社。
現在は学校や企業の保健業務、介護施設の紹介、医療記事の執筆を担当。
介護支援専門員(ケアマネージャー)の資格を取得予定

 

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